ケース 301 · サービス業
機密文書を社外にデータを出さずに翻訳するには、どうすればよいでしょうか。
背景: あるサービス事業者は、契約書、人事書類、 見積計算書といった機密文書を日常的に扱っています。翻訳が必要なときは、これまで書類を 外部の翻訳者に送るか、担当者がブラウザの無料サービスにテキストを手早く貼り付けていました。 その内容がどこに保存され、誰が読んでいるのかは、誰にも分かりませんでした。
解決策: 社外に出さずに翻訳する。
この事業者が導入したのは、API 連携による社内翻訳ツールです。 文書を入力すれば翻訳版が出力され、見出し、表、レイアウトはそのまま保たれます。段落を ウェブフォームに貼り付け、あとから文書を組み直す作業はもう必要ありません。API 連携とは、 契約で取り決められた経路で処理が行われるということです。入力した内容が他社モデルの学習に 使われることも、どこかに蓄積されることもありません。情報の流出口ではなく、道具です。
ブラウザの無料翻訳サービスとの違いはここにあります。無料サービスでは、 その対価として内容そのものを支払っています。この方式では、最初の一文書を翻訳する前に データの流れが取り決められています。 どのデータをどの AI に 渡してよいのか →
100 % の文書が自社内にとどまります — 外部翻訳者への送付も、 無料サービスへの迂回もありません。しかも処理は速くなりました。完成版ができるまで 数日ではなく数分です。
なぜ機能するのか、そしてどこに限界があるのか。
AI は速く、書式を保ったまま翻訳します。しかし、ある表現が法的に成り立つか どうかまでは判断しません。ですから判断は人に委ねられます。 契約書と人事書類は、翻訳を使用する前に担当責任者が確認します。 承認なしに社外へ出るものはありません。これは技術上の制約ではなくルールです。 私自身の事業を動かしている ルールと同じものです。
「問題は、あなたのチームが翻訳するかどうかではありません。どこで翻訳し、誰がそれを読んでいるかです。」
あなたの会社にも応用できますか。
この事例は機密書類を扱うあらゆる業務に応用できます。人事、法務、購買などです。 急ぐという理由で機密書類が 無料ツールに流れている場所であれば、どこでも同じ仕組みを構築できます。社外への流出口では なく、社内の道具を置くということです。一つの原本から複数の言語版を作りたい場合は、 ケース 306 が 製造現場での進め方を示しています。
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